3月23日
聖トゥリビオ(モングロベホ)司教(St. Turibius of Mogrovejo)
トゥリビオは、スペイン、マヨルガの貴族の家に生まれ、信仰深く育てられた。バリャドリード、サラマンカの大学で法学を専攻し、教授となった。彼の才能は知られ、スペイン国王フェリペ2世の目に止まり、聖職者ではなかったが、1574年にグラナダ宗教裁判の首席裁判官に任命された。その5年後、当時スペインの植民地だったペルーのリマの司教に任命され、1581年に同地に派遣された。
司教区は広大であり、スペインから派遣されている知事たちに牛耳られ、司祭たちは堕落し、先住民族のインディオの生活はひどい状態にあった。トゥリビオは、全ての教区を7年かけて巡察し、腐敗を一掃しようと努めた。
1583年に司教会議を開き、先住民の教理教育、生活文化の保護などを決定し、南米でのキリスト教のあるべき姿を提示し、改革を行った。司祭、役人、国王からの反対にも屈することなく、トゥリビオの改革は南米に広がった。彼は、学校、福祉施設、教会、修道院を建設し、たえず教区を巡察し、自らは現地語を学び、先住民族の人々を改宗へと導いた。
彼は、リマの聖ローザおとめ(8.23参照)とも親しい友人であり、ラテンアメリカでは、先住民族の権利擁護のため働いた代表的な人物として尊敬されている。